美容師のお給料はどれくらい? 平均年収は?|収入アップを目指すにはどうすればいい の?

美容師をめざしている方や転職を考えている方のために、美容師の平均的な給料と収入アップの方法についてご紹介します。

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美容師の給与はどれくらい?|2020年賃金構造基本統計調査


厚生労働省では毎年、あらゆる業種に対して賃金構造基本統計調査を行っています。この調査にもとづいてまとめられた資料は、業種だけでなく企業の規模別に分けられ、従業員の平均年齢や平均勤続年数なども挙げられています。

月給の平均額は約27万円|平均年齢31.7歳・平均勤続年数7.1年

賃金構造基本統計調査では、美容師単独緒調査ではなく「理容・美容師」として調査されていますが、美容師の給与の大まかな傾向はつかむことができます。令和3年の調査では、スタッフが10人以上で平均年齢31.7歳、平均勤続年数7.1年の美容師の平均的な給与は26万5,000円でした。

店舗の規模でお給料には差があるの?

スタッフが10~99人の店舗に絞ると、平均年齢が31.1歳と若干若くなり、給与は26万4,600円、100~999人の店舗では平均年齢が30.7歳とさらに若くなり、26万3,100円です。

店舗の規模が大きくなるほど平均年齢が下がるため、給与も低くなる傾向があります。最初は大きな店舗で、アシスタントとして働く人が多いことが影響しているのでしょう。

男性・女性でお給料に差はある?

スタッフが10人以上の企業規模の場合の平均給与26万5,000円には、男女差はあるのでしょうか。令和3年度の調査では、性別を分けての統計はありませんが、令和2年度の統計を参考に見てみましょう。

男性は平均年齢が33.6歳であるにもかかわらず30万3,600円と給与が高く、女性は平均年齢が42.9歳で24万2,400円となっており、男性の給料が高い傾向があることが分かります。所定内労働時間が男性185時間に対して、女性178時間。また勤続年数は男性5.6年に対し、女性4.9年となっているため、働き方や職位の違いによる給料差といえるでしょう。

経験・年齢によってお給料に差はある?

経験年数や年齢によってもお給料に差が出てきます。

一般的に、美容師になりたてから3年ほどはアシスタントとして働きます。経験年数0年の場合の平均給与は19万1,000円、1~4年の平均給与は20万9,800円となります。その後はキャリアを積み重ね、5~9年の平均給与は26万1,000円、10~14年の平均給与は30万2,000円、15年以上になると平均給与は34万5,600円と、給料もアップしていきます。

年齢別にみてみると、~19歳では平均給与が18万300円、20歳~24歳が20万2,700円、30歳~34歳が27万3,500円、35歳~39歳が34万8,300円、40歳~44歳が34万4,700円となっています。事業規模にもよりますが、いずれの場合も35歳~44歳あたりが給与のピークといえるでしょう。

ボーナスの平均額は年間で約6万円

企業規模10人以上の店舗では、「年間賞与その他特別給与額」、いわゆるボーナスは年間で6万700円とされています。ボーナスが夏と冬の2回に分けて支給されると考えると、1回あたりの支給額は、3万円程度です。

企業規模別のボーナスの額は従業員数100~999人の店舗が12万200円ともっとも多い結果です。

一概にはいえませんが、小規模事業者のボーナスが少ない結果となったのは、コロナ禍で経営に影響がおよんだ結果ともいえるでしょう。

平均年収は約324万円

企業規模10人以上の店舗の平均の月給とボーナスを計算すると、美容師の平均年収は約324万円(324万700円)となります。2021年に求人会社が出した統計では、美容師の年収を321万円としていましたが、若干高めであるといえるでしょう。

出典元:令和3年 賃金構造基本統計調査|厚生労働省

ランクによってどれくらい違うの? 求人情報をチェック


雇用されて美容師として働く際には、経験とスキルによって、アシスタントから始まり、ジュニアスタイリスト、スタイリスト、店長というランク(役職)がある場合がほとんどです。このランクによってどれくらい給与が異なるのか、詳しく見ていきましょう。

1. アシスタント

美容学校を卒業し美容師免許を取得して働きはじめる場合でも、美容師のお仕事はアシスタントからです。受付やシャンプー、スタイリストの手伝いなどをおこないながら、空き時間や業務終了後に美容師としての技術を磨きます。

アシスタントの期間は1年半から3年程度。店舗規模によって異なり、平均給与は14~18万円で、年収にすると200万円前後です。

2. ジュニアスタイリスト

アシスタントを卒業したら、ようやくジュニアスタイリスト。かんたんなカットはひとりでおこない、パーマやカラーの施術にも関わるようになります。ジュニアスタイリストというランクを設けていない店舗もあり、求人情報でもスタイリストとまとめて掲載されている場合が多いようです。

ジュニアスタイリストの平均給与は20万円程度であり、年収にすると300万円近くなります。

3. スタイリスト

スタイリストになったあとは、実力で収入が変わります。基本給に指名や売上などの歩合給が加算されるため、基本給も20~30万円と幅があるのです。そのため年収にも差が出やすく、ジュニアスタイリストと同程度の300万円から、多い人では500万円を超える場合もあります。

高い技術を持ち、指名が多くなると、年収800万円を超えるトップスタイリストと呼ばれるようになるのです。

4. 店長

ヘアサロンの店長は、店長候補や幹部候補として求人に出されており、そのヘアサロンの規模や売り上げなどに応じて、月給30~120万円ほどで募集されています。

店長として仕事をするには、美容師としての技術や接客のほかに、ヘアサロン全体の運営や人事などのマネジメント能力も必要です。そのため、美容師としての仕事が好きなだけでなく、経営にも興味があるという人に向いています。

美容室以外で働く美容師の給料は?


美容師が活躍できる場所は、美容室だけではありません。美容室以外で働く美容師のお給料について見てみましょう。

ヘアメイクアーティスト

ヘアメイクアーティストは、モデルや芸能人のメイクやヘアセットを担当する職業です。スタイリストを兼任する場合も多く、テレビ局や出版社の専属になることも。スタイリストの事務所で働くケースやフリーランスとして働くケースなどがあります。

企業の社員として雇用される場合、平均月収は17~60万円ほど。指名や固定客を増やすことで給料がアップするケースが多いため、幅があるようです。年収としては200~720万円ほどとなります。

人気ヘアメイクアーティストになれば、年収が1,000万円近くになることもあります。実力勝負の業界ですので、資格を取得したり高いスキルをつけたりして、お客様の信頼を得ることが収入アップのカギとなります。

ブライダルサロン

ブライダルサロンも美容師が活躍できる職場のひとつです。結婚式当日や前撮りの際に、ヘアメイク、着付けなどを担当します。働き方としては、結婚式場の専属で働くケースやブライダルサロンで働くケース、フリーランスなど、さまざまな働き方があります。

結婚式場やブライダルサロンで勤務する場合、キャリアアップすれば年収500万円前後を目指すことができます。フリーランスになれば、それ以上の収入も見込めるでしょう。

トータルビューティーサロン

トータルビューティーサロンは、美容に関するサービスをワンストップで行うサロン。髪だけでなく、メイク・ネイル・スキンケアなど、エステサロンで行うサービスも提供しています。美容師免許はまつ毛エクステの施術などにも必要となるので、トータルビューティーサロンでの仕事にも役立つでしょう。

トータルビューティーサロンで勤務する場合、年収は240~1,000万円ほどと幅広くなっています。これはエステサロンと同様、指名や化粧品販売などの歩合が加味されていると考えられます。

介護美容師・福祉美容師

需要が高まっている介護関連の仕事のなかに、介護美容師・福祉美容師があります。介護施設や病院、自宅などに訪問してヘアカットを行う、訪問美容師が主な働き方です。

正社員として働く場合は、年収300~440万円ほど。一般的な美容師の年収と比べると、少し高めのようです。年収アップを目指すには、介護職の資格を取得するのがおすすめです。

関連記事:介護美容師の給料・平均年収はどれくらい? 求人情報をチェック|給与UPのためにできる3つのこと

美容師が収入アップを目指すにはどうすればいいの?


「美容師の仕事は好きだけれど、もっと収入がほしい」という方は少なくありません。収入の増やし方は、現在の状況や将来の働き方によって異なります。美容師の仕事を続けながら、収入を増やすための5つの方法をご紹介しましょう。

1. ランクを上げる|アシスタントはデビューを目指そう

アシスタントからスタイリストになることで、給料は確実に上がります。アシスタントで働いている方は、まずはスキルを身につけてデビューすることを目指しましょう。スタイリストになってからも、スキルに磨きをかけることで、指名や売り上げが増えていきます。

さらに、トップスタイリストを目指せば指名が増え、指名料のアップも見込めます。そのほかのキャリアアップの方法としては、マネージャーや店長など、店舗の管理者になることでも収入アップを目指せるでしょう。

2. 資格を取得する|管理美容師資格など

美容師としての実務経験が3年以上になったら、2人以上の美容師が働く店舗に必要とされる管理美容師の資格を取得するのがおすすめです。

カットやパーマ、カラーといった一般的な美容師のスキルのほかに、まつエクやネイルなどの美容に関する資格を取得することも、仕事の幅を広げることにつながります。

関連記事:管理美容師の免許とは? 資格を取得するにはどうすればいいの? 2つの条件について解説

3. 条件のよいサロンに転職する|歩合の還元率が高いなど

美容師としてのスキルに自信がついてきたら、歩合の還元率が高く、実力があれば収入を増やせる条件のサロンへ転職するという方法もあります。「トップスタイリスト」や「クリエーター」といった、スタイリストのさらに上のランクがあるサロンを探してみてもよいでしょう。

また、福利厚生の内容も重要です。社会保険や家賃補助など、直接の収入アップでなくとも負担を減らせるという意味では、確認しておくとよいでしょう。

4. フリーランスになって働く|業務委託

フリーランスの美容師は、個人事業主としてヘアサロンと業務委託契約を結んで働きます。サロンの雑事に時間をとられず、美容師としての仕事に専念することができるので、美容師としてのスキルをきわめていきたいという方にもおすすめの働き方です。

業務委託の場合基本給はなく、月の売上に対する歩合制になることが多いです。技術力や集客力などの実力をつければ、収入アップにつながるでしょう。

関連記事:美容師の業務委託契約と雇用契約の違いとは|業務委託の需要はある? 求人情報をチェック

5. 経験を活かして独立開業する|経営者・オーナーになる

美容師としての経験を充分に積み、管理美容師など必要な資格も取得したら、ヘアサロンを開業するという道もあります。独立開業のためには資金が必要ですが、補助金や助成金などを活用して準備を進めていくとよいでしょう。

個人店のオーナーとしての独立であれば年収は400万円台、チェーン店のオーナーとしての独立であれば年収は400万円前後となるケースが多いようです。どちらの場合も、スタッフを雇用するなど規模を大きくすれば、年収1,000万円以上も目指せます。

関連記事:いつか来る日のために! 美容師が独立・開業する前に知っておきたいポイントまとめ

転職で収入UPを目指そう!


現状を改善したいのであれば、転職することも選択肢の1つに入れておくべきでしょう。
まずはご自身の希望にを叶える職場を探してみませんか?
少しでも興味のある方は、まずは転職相談してみることをおすすめします。
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引用元サイト
賃金構造基本統計調査 / 令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

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