美容師102人が回答!美容室の集客に効果的な方法は?
美容室の数は年々増加しており、新規顧客の獲得が難しくなっています。美容室の売上を伸ばすには、新規顧客の集客と顧客のリピート率アップが欠かせません。
当記事では、20歳~49歳の美容師の男女102名にアンケートを実施。競合他社に負けず新規顧客を獲得し続けるために必要な最新の傾向などとあわせて、美容室の集客の現状や活用できる集客方法、集客に必要なことについて紹介します。
▼アンケート概要
■調査期間:2021年5月26(水)~28(金)
■調査方法:インターネット調査
■調査人数:102人
■調査対象:全国20~49歳の美容師
美容室の集客についての現状
競合他社が年々増えるなか、美容業界の市場は縮小傾向にあり、美容業界全体の売り上げは低下しています。毎年約3,000店舗の美容室が開店し、約9割の店舗が3年以内に閉店するほど、経営の継続が難しいのが現状です。
今後、美容業界で生き残るためには、継続的な集客が必須といえます。そこでまずは、美容室の来店者数の推移や設定料金の傾向などについてみていきましょう。
【Q1】平日と土日祝日の平均的な来店者数は何人程度ですか?(自由回答)
※コロナ以前とコロナでの緊急事態宣言化で変化があった場合は、それぞれお答えください
<自由回答・一部抜粋>
●コロナ以前は平日2〜3人、土日3〜4人、緊急事態宣言下は平日1〜2人、土日1〜2人
●1回目の緊急事態宣言のときは半分以下、3回目の緊急事態宣言は普段通り
●平日20人、土日30人。今はコロナで2割減になっています
●平日20人前後、土日祝日40人前後。コロナでの変化はそこまで感じない
●平日25名、土日祝日40名。最初の緊急事態宣言の時は減ったが現在は緊急事態宣言中だがほぼ戻った
男女ともに利用率は減少傾向
平均来店者数についてアンケートをしたところ、コロナ禍でも「特に変わりはない」という回答も。最初の緊急事態宣言では2割~5割ほどの減少に悩まされた美容室も多く見受けられましたが、2回目以降の緊急事態宣言では来店者数がほぼ戻ってきているという回答もありました。
「消毒と換気をする時間を作ったために、人数を半分に抑えています」「本社から半分くらいに減らすよういわれました」など、コロナ対策としてあえて人数を抑えている美容室も多いようです。
緊急事態宣言が繰り返し発令されたため、お客さまも流石に我慢できなくなり、美容室の利用を再開し始めているようです。利用者数が戻ってきても対策はしっかりしておきましょう。
料金は据え置き傾向
美容室の料金体系は据え置き傾向にあるといえます。平均来店者数が減少すれば、その分料金を上げないと経営が苦しくなるでしょう。しかし、料金を上げることで顧客が離れ、競合他社にお客様が流れてしまう可能性もあるため、なかなか料金を上げられず据え置き傾向となっているようです。経営を維持するにはコストカットが必要になりますが、広告費などを減らせば新規顧客の獲得が難しくなるなど悪循環に陥ります。
【Q2】現在、集客のために導入している方法はありますか?
(その他の場合、自由にご記入ください)(複数回答)
●ホームページを作成する(お店の紹介のみ)43.1%
●SNS( TwitterやInstagram)を利用する 43.1%
●チラシやダイレクトメールを配布する 35.3%
●ブログをあげる(店長やスタッフの日記、コラムなど)35.3%
●新聞や雑誌などに広告を掲載する 8.8%
●動画(主にYouTube)をアップする 3.9%
●その他 17.6%
その他の回答では
「課金型の広告サイトに登録している」
「個別にLINE」
「クチコミ、紹介」
「ホットペッパービューティーを利用している」
という声があげられました。
SNS
インターネットで集客をおこなう場合は、SNSの活用も欠かせません。
実際に「SNS(TwitterやInstagram)を利用する」美容室は43.1%となっています。ホームページに比べて気軽に始められるので、手軽に導入することができます。
なかでも、写真をメインとしたInstagramは美容室における集客との相性がよいです。
美容師が作ったスタイルや得意なカラーなども写真を通して発信しやすく、その投稿内容ややり方によっては高い集客力を期待できます。
Instagramから美容室を探している方も多くいるので、ハッシュタグなどをうまく活用して発信していきましょう。
Twitterは拡散力が高い傾向にありますが、Twitterユーザーとターゲットにしている客層が合っているのかなど、考えてから導入すると効果も変わってきます。
また「動画(主にYouTube)をアップする」は3.9%となり全体の割合としては少ないですが、ユーザー数が増えているYouTubeに動画をアップすることで集客効果を期待できるでしょう。
ホームページ
ホームページの作成も集客には重要です。美容室独自のホームページを作ることで、美容室の特徴や雰囲気を知ってもらうきっかけとなります。
アンケート結果では「ホームページを作成する(お店の紹介のみ)」が43.14%の回答数で第一位でした。多くの美容室が利用している結果となっています。様々なホームページ作成サービスもあるのでそれを利用しているのかもしれません。
所属する美容師の得意なスタイルや顔などを掲載すれば、お客様の安心感や親近感を得やすくなります。美容室のホームページをみて利用を決める方も多くいるので、まだホームページは作成していない場合は作成を検討してみましょう。
チラシ・広告
チラシや広告は美容室の存在を周知でき、集客を見込める方法のひとつです。集客をおこなうには、まず美容室の存在を認知してもらわなければなりません。
チラシの配布やダイレクトメールの送付などをしていると回答した人は全体の35.3%になっています。「新聞や雑誌などに広告を掲載する」が8.8%で、中には「課金型の広告サイトに登録している」という回答も。チラシを配布することは地域密着型の美容室には効果的だといえるでしょう。広告などは広く目につくものなので、より多くの人に興味をもってもらえる可能性があります。
限定クーポンなどのお得な情報を付け加えることで、自身の美容室に興味を持つ人が増え、集客につながることも。チラシや広告に即効性は期待できませんが、継続すれば安定的な集客効果を期待できます。
ブログ
「ブログをあげる(店長やスタッフの日記、コラムなど)」35.29%と、ブログを利用している美容室も多く、スタッフの日記や知識を活かしたコラムなどを発信しているサロンも多いようです。
検索上位に表示されるサイトから美容室を決める人も多いため、ブログを上手く活用できれば、大きな集客効果を得られます。
お店のブログが検索上位に表示されれば、お客様にみてもらえる機会も増え、集客力のアップが期待できます。またブログにお店の雰囲気や店舗の様子を載せると、お店をイメージしやすくなり、来店につながることもあるそうです。
新規顧客の集客に必要なことは?
新規顧客の集客には「お店を知ってもらう」「来店者を増やす」「口コミを活用する」の3つが欠かせません。いくら高い技術があっても、集客ができず新規顧客を獲得できなければ経営が成り立たないからです。ここでは、新規顧客の集客に必要な3つのことについて詳しく紹介します。
お店を知ってもらう
まずは、お客様にお店の存在を知ってもらう必要があります。オフラインとオンラインそれぞれの方法を駆使し、まずはお店を認知してもらわなければなりません。
地域に根ざした美容室ならチラシや新聞広告などが有効です。またより広い商圏で顧客を獲得したいなら、ブログやSNSなどが有効でしょう。
どのような顧客をターゲットにして集客をおこなうかで、その方法も変わります。お店の特徴や強みなどを明確にしたうえでの集客が大切というわけです。
来店者を増やす
新規顧客の集客には、来店者を増やすための施策も必要です。来店者を増やすには、初回限定クーポンを配布するなど、お得に感じる情報や特典が有効でしょう。
たとえばチラシを使った集客をおこなう場合、配ったチラシに初回限定クーポンがついていると顧客の目にとまる可能性が高まります。お得な情報をうまく活用し、来店者を獲得していきましょう。
口コミを活用する
口コミの利用も新規顧客の獲得に大きく影響します。口コミを参考に美容室を決める方も多く、重要な要素のひとつです。
実際に来店した方の口コミは、新規顧客にとって知りたいお店の雰囲気やスタッフの印象が得やすく、来店のハードルを下げる効果があります。ただし、マイナスな口コミを書かれてしまう場合もありますが、それは今後の改善の参考とすればよいでしょう。
リピート客を集客するには?
リピート客を集客するには「次の来店のきっかけづくり」「お店やスタッフの雰囲気づくり」「ターゲットを絞った集客」が必要です。新規顧客を獲得しても、リピートにつながらなければ経営が安定しません。
数多く存在する美容室のなかで売上を伸ばすには、顧客の定着率がなにより大切です。ここではリピート客を増やせるよう、その集客方法について紹介します。
次の来店のきっかけづくり
リピート客を集客するには、再来店するきっかけづくりが重要です。たとえば、メルマガの配信などがきっかけのひとつとなります。
一度来店した顧客を対象にして定期的なメルマガを発信し、再来店時に使えるクーポンなどを配布することで「お店に行ったことを覚えてもらっている」「もう一度行ってもいいかな」といった心境になりやすいからです。メルマガ配信などを通じて顧客との継続的な接点を持ち、次の来店のきっかけづくりをしましょう。
お店やスタッフの雰囲気づくり
お店やスタッフの雰囲気づくりによっても、リピートされる可能性がアップします。美容室の選び方は人それぞれであり、技術やサービスを重要視する方もいれば、お店やスタッフの雰囲気を重要視する方もいるからです。
しかし、いずれにせよ居心地の悪い空間や態度の悪いスタッフがいる美容室にもう一度行きたいと思う方は少ないでしょう。リピート客を増やすには、お客様にとって居心地のよい雰囲気を作るようにしてみてください。
ターゲットを絞った集客
リピート客を集客するにはターゲットを絞った集客が必要です。たとえば、ネットを頻繁に使わない年齢層をターゲットにするなら、SNSなどよりもチラシといったオフラインによる集客の方が効果を期待できます。
一方で20〜30代のネットを頻繁に使い情報収集している年齢層には、オンライン中心とした集客方法を選びましょう。年齢層や性別などによってターゲットを絞ると集客力は高まります。
SNSやブログを活用した集客方法
インターネットが普及した現代において、SNSやブログの活用が欠かせない美容室の集客。SNSやブログを通じて頻繁にみている店舗や美容師には、おのずと親近感を持つものです。ここでは、SNSとブログを効果的に活用する方法を紹介します。
【Q.3】SNSやブログを活用した集客で問題や悩みはありますか?
(その他の場合、自由にご記入ください)(複数回答)
●フォロワー数が増えない 29.4%
●更新やアップをしている時間がない 29.4%
●SNSやブログを導入していない 28.4%
●効果の検証方法がわからない 20.6%
●キレイな写真が撮れない 17.6%
●その他 10.8%
効果的なブログの活用方法
アンケート結果では「SNSやブログを導入していない」が28.43%となりましたが、ブログも集客アップを見込めます。集客にSNSやブログを導入していないということは、時間がないということが理由として考えられますが、SNSやブログの運用をしていくことで集客アップの期待が高まります。
また、効果的にブログを活用するには、運営するブログのページを検索上位に表示させる必要があります。たとえばグーグルなどの検索エンジンで美容室を探す際に、「原宿 美容室」といったキーワードで検索するケースが多いでしょう。
狙うキーワードで検索された際にお店のブログが検索上位に表示されれば、顧客の目にとまる可能性が高まります。検索上位に表示されるには、検索結果で自社サイトを多く露出するためのSEO対策が必要です。
SEO対策について勉強し、ブログに取り入れていけば検索上位に表示されるブログへと育てることができます。
ブログに関する実践事例については下記の記事をぜひご覧ください。
■魅力的なブログを生む3大要素とは? 安定した集客を実現している『NORA Journey 阿形聡美さん』の発信術に迫る
■【SNSで売り上げアップ】ブログをきっかけに月の新規顧客数が40人を突破!【BEAUTRIUM 表参道店 中高下由真さん】#1
効果的なSNSの活用方法
「フォロワー数が増えない」が29.41%、「更新やアップをしている時間がない」が29.41%、というお悩みも多くありましたが、フォロワー数を増やすことに悩んでいるケースが多く、効果を感じられないため更新が減ってしまっているというケースも。
このような場合は、効果的なSNSの活用方法として、ターゲットに合わせたハッシュタグやキーワードを使うことが挙げられるでしょう。ハッシュタグとはSNSの投稿の「タグ」として利用されるものであり、ハッシュタグのあとに特定のキーワードをつけることで投稿がタグ化されます。
タグ化によって興味のあるキーワードをまとめて検索、閲覧ができたり、趣味趣向の近いユーザーがつながったりすることも可能です。ハッシュタグの後にヘアスタイルや地名などを入れれば、自身の店鋪をみつけてもらいやすくなります。
また自分が務める美容室のターゲットになりそうな層に向けたキーワードやターゲットをハッシュタグとすれば、新規顧客に対してダイレクトにアピールできるでしょう。
「効果の検証方法がわからない」が20.59%とありましたが、アカウントの設定で数値を可視化することができるSNSもありますので、多くの顧客にアピールするために色々チャレンジすることができます。
また、「キレイな写真が撮れない」が17.65%となり、魅力的な写真を撮ることも悩みの一つとなっています。Instagramなど写真がメインのSNSでは、写真や画像の加工などで見られる回数が変わる傾向にありますので、自分のお店の特徴や客層を理解したうえで、より効果的なSNS活用を目指してみてください。
モアリジョブでは美容師さんが実践しているSNS活用方法についてインタビューを多数行っていますので、是非ご覧ください。
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まとめ
ここまで美容室の集客の現状や活用できる集客方法、集客に必要なことなどを紹介しました。年々、美容室が増えるなかで安定的に顧客を獲得するには、自分のお店の特徴を理解したうえでの最適な集客方法を選ぶ必要があります。オフラインやオンラインのさまざまな方法のなかから、自分のお店に合う方法を試してみましょう。
引用元:
令和元年度衛生行政報告例の概況
美容室の集客を成功させる方法は?コロナ対策のポイントも紹介します!
【SNS集客】美容室で集客するコツはInstagramにあり。ハッシュタグの有効活用とは?
ハッシュタグってなに?その意味から基本的なやり方まで徹底解説