訪問美容師になるには? 目指す方法とおすすめ資格を紹介

訪問美容師になるにはどうすればいいのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。訪問美容師は誰でもなれるわけではなく、必要な資格があるほか、なり方もワンパターンではありません。

訪問美容師になるためにぜひ持っておきたい資格、仕事探しの方法などについて理解を深めましょう。

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訪問美容師になるには?

訪問美容師とは、病気・体が不自由・高齢などの理由で自ら美容室に来られないお客様のもとを訪れ、美容サービスを提供する職業です。では、訪問美容師になるにはどうすればいいのでしょうか。

美容師免許を取得する

訪問美容師になる前提として、国家資格である美容師または理容師の免許が必要です。免許を持っていない場合は、まず専門学校に通うなどして資格を取得するところから始めましょう。

なお、「訪問美容師」という資格はありません。最低限、美容師・理容師免許を持っていれば、訪問美容師として働くことが可能です。訪問美容師の仕事に就くための方法は後述します。

引用元
理容師美容師試験研修センター|理容師美容師になるためには

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美容師の資格と取得方法を紹介|キャリアアップに役立つ資格5選

訪問美容師の仕事内容とは? 必要な知識と技術とは

訪問美容師のおもな仕事内容は、通常のサロン勤務の場合と同様に、カット・カラー・パーマといった美容施術です。

美容師免許を持っていれば就ける職業とはいえ、訪問美容の対象になるのは福祉や介護サービスの利用者、在宅ケアを受けている人などであるケースが多いため、福祉・介護分野の知識や技術を身につけたほうがよいでしょう。

そこで、どんなスキルが役立つのか、以下で例を紹介します。

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訪問美容師とは? 仕事内容を紹介|美容師免許だけあれば働ける?

1. 介護に関する知識と理解

まずは介護全般に関する知識です。介護が必要な方はどういう状態なのか、どんなケアを受けているのか、現場はどんな様子なのかなど、前もって知っておくことで対処しやすくなります。

2. 介助の知識と技術

実際に施術を行うときは、基本的には施設の職員や家族などが近くにいますが、介助やサポートが必要になるケースが発生することもあるでしょう。そのため、介助の知識や対応方法を身につけておくと、速やかに対処しやすく信頼も得られます。

3. 安全に施術できる技術

訪問美容を利用できる対象者は、高齢者や障害をお持ちの方など、サロンに来店するお客様とは違う状況の方が多いです。

寝たきりや体の動きが制限されているなど、お客様によって多様な特性があるため、ひとりひとりの状態に合わせて安全に施術できるような美容技術が求められます。

4. 介護施設やサービスに関する知識

介護施設の種類や特徴、入所者の属性を押さえておくこともポイントです。介護度や必要なケア内容はさまざまなため、対象者に必要な配慮を前もって知っておくと、施術がスムーズに行えるでしょう。

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訪問美容師を目指す方におすすめの資格3選

訪問美容師は、美容師免許とあわせて前章のような知識や技術があれば仕事をしやすいです。知識と技術を身につけるにあたり、資格を取得すると業務の上で役立ちます。そこで、おすすめの資格について見ていきましょう。

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訪問美容師になるには資格が必要? おすすめ資格や仕事内容を紹介

1. 介護職員初任者研修

介護職員初任者研修とは、かつて「ホームヘルパー2級」と呼ばれていたもので、介護の基本や老化・障害・認知症への理解などの知識と技術を身につけられる資格です。130時間のカリキュラムを履修し、筆記試験に合格することで取得できます。

介護職員初任者研修を取得するには?

介護職員初任者研修資格を取得するためには、通学や通信で養成講座を受講しなければなりません。なお、通信講座の場合でもすべて在宅で完結できるわけではなく、必ずスクーリングが必要です。

修了試験はほぼ100%受かるともいわれ、学んだ内容を理解できていれば合格できます。履修期間は最短で約1カ月、通常は3~4カ月ほどで資格を取得できるでしょう。

2. 福祉理美容士

出張理美容を中心としたサービスの向上と人材の育成により地域に貢献することを目的に設立された団体、日本理美容福祉協会。その協会が認定しているのが「福祉理美容士」の資格です。

介護や福祉の基礎的な介助知識を身につけられるため、取得によって訪問美容のプロとしての現場での活躍が期待できます。

引用元
協会概要|日本理美容福祉協会
養成講座ご案内|日本理美容福祉協会

福祉理美容士を取得するには?

福祉理美容士の資格取得には、所定の講座を受講しなければなりません。講座申し込み後、送られてきたテキストでの自宅学習とスクーリングによる講義・実技学習によって、認定書が発行されます。

3. 訪問福祉理美容師

高齢化社会で今後ますます需要が高まると予想される訪問美容に対応するため、情報発信や講座などでの人材育成により、地域の福祉や医療に寄与することを目指して発足した「日本訪問福祉理美容協会(JVBWA)」。

JVBWAで認定している「訪問福祉理美容師」資格は、介護・福祉・医療の基礎知識や消毒、道具の取り扱いなど、訪問先で求められる知識や技術を1日の講座でしっかり習得できます。

引用元
日本訪問福祉理美容協会(JVBWA)
訪問福祉理美容師の資格認定制度について | JVBWA
訪問福祉理美容師講座 | JVBWA

訪問福祉理美容師を取得するには?

訪問福祉理美容師資格の取得方法は、東京や大阪などの会場で講座を受講することです。ほぼ毎月、月に複数回開講されているので、JVBWAの公式サイトで日程確認や申し込みをしてください。

訪問美容師として働く2つの方法とは?

前述の資格取得などによって知識や技術を身につけたのち、実際に訪問美容師として働くにはどうすればいいのでしょうか。2つの方法を紹介します。

1. 開業する

まず、自分で開業する方法です。自ら訪問美容師と名乗り、顧客を開拓して訪問美容を実施します。すべて自分で対応しなければなりませんが、開業資金を抑えられ、自分の裁量で自由に働けることがメリットです。

ただし、勝手に営業を始めていいとは限らず、自治体によっては(さいたま市など)届け出が必要なところもあるので、活動エリアの自治体の取り決めを必ず確認しましょう。

引用元
さいたま市|出張理容・出張美容の届け出について

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訪問美容師とは? 個人で開業する前に知っておきたい基礎知識|開業に必要なものと費用の目安

2. 訪問美容を実施しているサロンに勤める

もうひとつは、訪問美容を行っているサロンや事業所に就職し、訪問美容を担当する方法。訪問美容のノウハウや顧客を持っており、安定して働けることと、研修を受けながらプロとして成長していけることが魅力です。

次章では、訪問美容師の求人を探す方法について詳しく解説します。

訪問美容師の仕事を探してみよう!

ここからは、訪問美容師の仕事の探し方を見ていきましょう。

訪問美容師の給料はどれくらい?

仕事探しの前に確認しておきたいのが、訪問美容師の給料です。しかし、訪問美容師のみの給料の公的データはないので、目安として通常の美容師の給料データをチェックしましょう。

【月給】※2024年1月現在のリジョブ求人データより
・正社員アシスタント:約20~27万円
・正社員スタッフ:約23~41万円
・正社員店長(候補):約28~61万円

【年収】
・~20代:約200~300万円
・30代:約350~400万円
・40代:400万円前後

引用元
令和4年賃金構造基本統計調査 年齢階級・経験年数階級別|e-Stat

このように、立場や年代(キャリア)が上がるごとに収入も上がっていく傾向が見られます。参照元データが違うため、月給と年収で分類方法が異なりますが、目安として理解しておくとよいでしょう。

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美容師の給料・年収を詳しく紹介|収入UPを目指せる7つの方法とは?

訪問美容師の求人を探すには?

給料の目安がわかったところで、いよいよ本題の「訪問美容師の求人の探し方」を押さえましょう。

就職・転職支援のエージェントを利用する

ひとつは、就職や転職支援のエージェントを利用して探す方法です。キャリアアドバイザーに相談しながら、求職活動を進められることが大きなメリット。応募書類の添削・面接対策・面接の日程調整など幅広いサポートを受けられます。

訪問美容師の仕事を探すなら、美容業界に強いエージェントを利用するのがおすすめです。

WEB求人サイトを利用する

もうひとつは、ハローワークや民間企業などから提供されている求人サイトを利用する方法です。希望条件を設定し、自分のペースで仕事探しができます。「リジョブ」のような美容系に強い求人サイトを利用するのがおすすめです。

求人を探す時の2つのポイント

探し方とあわせて、求人を探す時にチェックしたい2つのポイントを解説します。

1. 労働条件|給与・福利厚生

働くうえで労働条件は重要なポイント。給与体系や勤務時間、休日、福利厚生などが自分の希望と合っているかを確認することが大切です。とくに福利厚生は、正社員とパート・アルバイトで内容が違うこともあるので、しっかりチェックしておきましょう。

2. 教育環境|研修・教育システム

教育環境が整っているかもチェックしてみてください。とくに未経験者や訪問美容師としての実績が少ない人の場合、就職先に研修制度や教育カリキュラムがあると心強いでしょう。

履歴書はどう書く? 押さえておきたいポイントを紹介

次に、訪問美容師として応募する際に提出する履歴書のポイントを押さえましょう。

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美容師の履歴書の書き方を詳しく解説|志望動機の例文やアピール方法、注意点や面接のポイントも紹介

基本的な書き方のポイントとは?

まず、基本的な書き方のポイントを見てみましょう。

丁寧な字で書く|修正はNG

履歴書は、うまい・下手に関わらず丁寧な字で書くことが大切です。書き間違えた場合は修正液などを使用せず、新たに書き直してください。下書きをしてから書くとミスを防げるでしょう。

正しい表記・名称で書く

会社名や資格名などを書く際、「(株)」などの略字や略語は使わず、正式名称を書きましょう。

また、年月を記載する項目では、西暦・和暦のどちらを使ってもかまいませんが、履歴書全体で統一することもポイントです。

志望動機には何を書けばいいの?

履歴書で重視されやすい項目のひとつに「志望動機」があります。何を書けばいいのか、下記でチェックしましょう。

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美容師の志望動機に書くべき内容とは?書き方のポイントやおすすめの例文、NG例を紹介

訪問美容師を目指した理由

まず、なぜ訪問美容師になりたいのか、訪問美容師を目指した理由を書きます。経験などを交えながら熱意を伝えましょう。

訪問美容師の仕事に活かせる自分の強み・スキル

実際の訪問美容師の業務に活かせる、自分の強みやスキルを伝えることも大切です。新卒や未経験者でも、体力やコミュニケーション能力など、自信がある部分をアピールしてみてください。

その志望先でなければならない理由

なぜその志望先がよかったのか、その企業でなければならない理由を伝えることも重要。他社にも当てはまる内容では、「うちじゃなくてもいいのでは」と思われてマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。

事前に企業の下調べなどを行い、自分が感じた「志望先にしかない魅力」を伝えてください。

面接で好印象を与えるには?

ここでは、訪問美容師を目指す人が押さえておきたい面接時のポイントをお伝えします。

関連記事
美容師の面接|面接の流れやマナー、質問の意図や回答のポイントを紹介

面接にふさわしい身だしなみとは?

面接を受けるにあたって、身だしなみを整えなければなりません。服装は基本的にはスーツですが、私服でもOKな場合は、清潔感のあるシャツやパンツなどを着用し、ラフ・派手なものは避けましょう。

メイクや髪型も清潔感を意識して、相手に不快な印象を与えたり顔が隠れたりすることのないように仕上げてください。

なお、訪問美容師という職業柄、トレンドも取り入れた身だしなみを完成させられるとベターです。

関連記事
美容室の面接にふさわしい服装とは?髪型のポイントやそのほかの身だしなみについても紹介

押さえておきたい面接時のマナー

面接では、最低限のマナーも理解しておかなければなりません。面接10分前には到着しておき、姿勢を正して臨むこと、挨拶や受け答えの際は笑顔でハキハキと話すことなどを意識しましょう。

訪問美容師の将来性とは?

訪問美容師の仕事に将来性はあるのでしょうか。前でも触れていますが、日本の高齢化は加速しているため、今後も訪問美容師のニーズはどんどん増加していくと考えられます。

国内の65歳以上の高齢者の人口割合は、2025年には30.3%、2055年には39.4%に達すると予想されています。日本の状況は世界でも類を見ない高齢化で、これから一段と進行することは間違いないでしょう。

また、美容に関する情報が大量にあふれ返っている現代において、美容を意識する高齢者も増えており、訪問美容の需要の高まりを後押しすると見込まれています。

引用元
厚生労働省|今後の高齢者人口の見通しについて

訪問美容師に必要な知識とスキルを身につけよう!

訪問美容師になるには、美容師・理容師免許が必須であるほか、訪問美容の利用者に適切なサービスを提供するため、介護・福祉関連の知識や技術もあったほうが有利でしょう。

「訪問美容師」という専門資格はないですが、紹介したような関連資格を取り、知識とスキルを身につけてみてはいかがでしょうか。

訪問美容師の仕事探しの方法もお伝えしました。求人サイト「リジョブ」では、美容に関する全国各地の求人情報を取り扱っており、雇用形態・特徴・福利厚生など、希望する条件に合わせて検索可能です。自分の住むエリア近郊で訪問美容師として働きたい人は、ぜひリジョブでぴったりの仕事を見つけてみてください。

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