ヘアスタイリストとは? 必要な資格や年収・活躍できる場所などを紹介
ヘアスタイリストの仕事に興味を持っている人のなかには、実際はどんな仕事をするのか、どのような資格が必要かなど、詳しくはわからないという人もいることでしょう。
本記事では、ヘアスタイリストについて仕事内容や必要資格のほか、年収や主な就職先についても紹介します。
ヘアスタイリストとは
ヘアスタイリスト(スタイリスト)とは、お客様を最初から最後まで担当できる技術を持った美容師のこと。カット・カラー・パーマなど、お客様の要望に合わせた施術サービスを提供します。
ヘアスタイリストの仕事内容
具体的なヘアスタイリストの仕事としては、来店したお客様にカウンセリングを行い、ニーズに対してシャンプーやブローなどの下準備をしたのち、適切なスタイリングを施していきます。
また、成人式や結婚式などの特別なイベント時には、ヘアセットだけでなくメイクや着付けなどを行うこともあります。対応するためには、それぞれの知識と技術が必要です。
ヘアスタイリストになるのに資格は必要?
ヘアスタイリストになるには、国家資格である美容師免許が必須です。まずは美容専門学校などの養成施設で必要な課程を学んだのち、国家試験を受けて合格しなければなりません。
美容師の見習いとして働きながら、養成施設の通信制などで美容師の勉強をして資格取得を目指す方法もあります。
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あると便利なその他の資格
ヘアスタイリストの仕事は髪に関するものがメインですが、前述したようにメイクや着付けなどの業務を担う場合もあります。そのため、メイクアップ技術検定や着付け師、ネイル関連の資格なども取っておくと役立つ可能性があるでしょう。
資格を取ることによってスキルアップもできるので、活躍の幅を広げたい人はぜひ挑戦してみてください。
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ヘアスタイリストの年収
ヘアスタイリストの年収は、勤務するサロンや個人の経験・能力などによっても異なりますが、200~400万円ほどとされています。
厚生労働省のデータによると、令和5年の美容師の年収の全国平均は379.7万円。ただしこの金額はアシスタントなども含めての平均額です。トップスタイリストになると、年収500万円を超えるケースもあります。
なお、美容関連に特化した求人サイト「リジョブ」に、実際に掲載されたスタイリストの給与額は下記の通りです。
下限 | 上限 | 平均 | |
正社員(月給) | 231,753円 | 410,359円 | 321,056円 |
アルバイト(時給) | 1,079円 | 1,285円 | 1,182円 |
業務委託(月給) | 269,562円 | 441,368円 | 355,465円 |
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ヘアスタイリストに求められるスキル・適性
ヘアスタイリストはお客様を美しくする仕事なので、髪型やファッションなど、自身の身だしなみにも十分配慮しなければなりません。そのため、清潔感やトレンドを押さえる力、美的センスなどが必要です。
また、お客様にサービスを提供する際に会話が重要になるため、コミュニケーション能力も欠かせません。
さらに、お客様の多様なニーズに応えるため、豊富な知識・技術や臨機応変に対応できる柔軟性も求められます。
適性を持ち合わせていなくても、美容師として活動するなかで徐々に身についていくこともあります。「自分は当てはまらないからヘアスタイリストには向いていない」というわけではなく、近づけるように努力すればOKです。
ヘアスタイリストのやりがい・魅力
ヘアスタイリストという職業のやりがいや魅力はどんな点なのでしょうか。
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1. 自分のアイデアや技術が形になる
お客様の要望をもとに自分が頭で思い描いていたデザインが、自分のテクニックで形になって目の前にあらわれます。クリエイティブにお客様の魅力を引き出せることが、大きなやりがいにつながるでしょう。
2. お客様に喜んでもらえる
自分の施術によって、お客様が笑顔になり感謝してもらえる点も魅力。自分の手仕事がお客様を美しくし、気に入ってもらえたらリピートしてもらえる可能性もあります。その結果、達成感や幸福感を感じられるでしょう。
3. つねに進歩できる
美容の流行や技術は進化し続けているため、トレンドを追いながら勉強を続けることで、ずっと成長・技術向上できることも魅力です。つねに学びながら、先端の情報を手に入れましょう。
ヘアスタイリストの就職先・活躍できる場所
つづいて、ヘアスタイリストはどんな場所で働けるのかを紹介します。
美容室
ヘアスタイリストのもっとも一般的な就職先が美容室。来店したお客様の髪型を美しくするのが主な仕事です。一言で「美容室」といっても、規模による違いがあるので、それぞれの特徴を見てみましょう。
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大型店
とくに全国展開しているような大型店の場合、仕事がマニュアル化されており、教育カリキュラムや福利厚生などが充実している場合が多いです。異動の可能性はありますが、経験を積んでいけば、マネージャーや店長のような幹部への就任も狙えるでしょう。
小規模サロン
個人経営などの小規模店では、オーナーやお客様との距離が近いです。そのため、オーナーや先輩スタイリストの技術を間近で学べます。また、地域密着・アットホームといった特徴があることが多いでしょう。
大型店に比べて、マイペースに働ける・自分のアイデアを反映しやすいという面もあります。
ヘアメイク事務所
ヘアメイク事務所では、ファッションショーや撮影現場(雑誌・TV・映画など)に出演するモデル・有名人などのヘアメイクを担当します。素早く仕上げるスピードや高い技術が必要なため、所属するには、美容室などである程度施術経験を積んでからが理想です。
トータルビューティーサロン
トータルビューティーサロンとは、ヘアスタイリング・ネイル・メイク・エステなどの美容施術を総合的に行っているサロンのこと。美容師免許を持っているヘアスタイリストは、このような場面でも活躍が期待できます。
また、トータルビューティーアドバイザーの勉強もしているとなおよいでしょう。
結婚式場
結婚式場では、ヘアスタイリストが、新郎新婦や親族、参加者のヘアセット・メイク・着付けなどを行います。とくに新郎新婦にとっては人生に一度の大切なシーンなので、お客様の魅力・美しさを最大限に引き出せるような施術が求められる現場です。
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自分の店を持ってオーナーになる
ヘアスタイリストとしての経験を積んで実力がついてきたら、独立して自分で開業する人もいます。また、フリーランスの個人事業主として自由な働き方をするという選択肢もあるでしょう。
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ヘアスタイリストの雇用形態
ヘアスタイリストの場合、一般的には正社員が多いです。ただし、スタイリストになる前のアシスタントの頃は、スタイリストに比べて給料も低めの傾向です。
アシスタントについて詳しく知りたい人は、下記記事をご覧ください。
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自分に合ったサロンはどうやって探す?
ヘアスタイリストとしての活躍の場は美容室だけに限られません。さまざまな選択肢があるなかから、自分の目指すキャリアや希望に沿った就業先を見つける方法を2つ紹介します。
就職・転職エージェントを利用する|美容業界に強いエージェントがおすすめ
就職・転職エージェントは、希望条件や経験、スキルを踏まえた求人を紹介してくれるサービスです。エージェントへの登録者ごとに担当のキャリアアドバイザーがつくことが多く、面接対策や履歴書添削などのサポートを受けられるケースが一般的です。
また、一般には公開されていない非公開求人の紹介を受けられることもあります。
ただし、エージェントによって得意としているジャンルが異なるため、利用の際は、美容業界に強いエージェントを選ぶことをおすすめします。
求人サイトで探す|美容業界に強い求人サイトがおすすめ
多くの求人サイトでは、給与や勤務地、雇用形態や福利厚生などの条件を絞り込んでの検索ができ、気になる求人があればその場で応募が可能です。
求人サイトは、幅広い職種を掲載しているサイトだけでなく、特定の業種のみを取り扱っている特化型の求人サイトもあります。なかでも、ヘアスタイリストの求人を探すなら、美容に特化した求人サイト「リジョブ」がおすすめです。
ヘアスタイリストの履歴書で気をつけたいポイントとは?
求人へ応募する際は、履歴書や職務経歴書の提出を求められるケースがほとんどです。ここでは、ヘアスタイリストの履歴書で気をつけたいポイントについて紹介します。
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基本的な書き方をおさらいしよう
履歴書の作成において、基本的なマナーをおさえていることはとても重要です。以下のポイントを意識して作成しましょう。
・古い履歴書は使い回さない
・学校名や会社名は略称ではなく正式名称で記載する
・修正テープや消せるボールペンは使用しない
・書き損じたら、新しいものに書き直す
・西暦・和暦のどちらかにそろえる
時間に余裕を持って作成し、書き終わったら必ず誤字や脱字がないか確認しましょう。急いで書いた履歴書は雑な字になりやすく、採用担当者への第一印象を損ねる可能性があります。
志望動機はどうやって書けばいいの?
志望動機には、なぜヘアスタイリストを目指したのか、そしてなぜその応募先を選んだのかを簡潔に書きましょう。
応募先の特徴や理念などを公式ホームページやSNSでよく調べ、入社後はどのように活躍したいかも内容に盛り込めるとなお良いです。
ただし、「待遇が良いから」といった理由は、たとえ本音であっても、記載しないことをおすすめします。
ヘアスタイリストが面接で好印象を与えるには?
面接では、身だしなみとマナーが特に重要。清潔感のある服装を心がけ、露出の多い服装や派手なメイク、華美なネイルは避けましょう。サロンの雰囲気に合わせた装いを選ぶことが大切です。
また、ヘアスタイリストは技術職であると同時に接客業でもあるため、面接での話し方や態度も重視されます。そのため、ハキハキとした受け答えができるかもチェックされていることを念頭において、面接に臨みましょう。
面接でよく聞かれる質問については、事前に調べて答えを準備しておくことで、多少緊張していてもしっかりと答えることができます。
特にヘアスタイリストを目指した理由や応募先を選んだ理由は、履歴書に記載してあったとしても、より深く質問されることが多いため、しっかりと答えを準備しておきましょう。
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ヘアスタイリストとして自分を磨き続けよう
ヘアスタイリストは、美容のプロとして幅広い場面で活躍できる職業です。美容室で働き続けるのもよいですし、トータルビューティーサロンや結婚式場などに転職して新たなキャリアを開くのもひとつの選択肢でしょう。
豊富な求人のなかから自分に合ったヘアスタイリスト求人を探すなら、美容関連の求人に特化したサイト「リジョブ」がおすすめです。それぞれの職場の詳しい情報や具体的な募集条件がわかりやすく掲載されています。
また、掲載中の求人に希望条件に当てはまるものがない場合でも、会員登録をしておくことで、新着情報を受け取ったり、企業からのスカウトを受けたりすることも可能です。
まずは会員登録をして、気になる求人がないかチェックしてみましょう。